平成26年-平成30年 文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「細胞競合」

領域代表あいさつ


北海道大学・遺伝子病態制御研究所・教授
藤田 恭之
(ふじた やすゆき)

生物個体を構成する細胞社会において、異なる性質を持った同種の細胞間で互いに生存を争う「競合」現象が生じることが、近年の研究によって分かってきました。細胞競合(cell competition)と 名付けられたこのプロセスが、個体発生における組織構築過程や前がん細胞の排除など、多彩な現象に関わっていることが明らかにされつつあります。しかし、 細胞競合マーカー分子がまだ同定されていないため、細胞競合の関与が見逃されている生命現象や疾患が数多く残されていると考えられています。そこで本領域 では、世界的にも類を見ない細胞競合の統合的融合研究拠点を構築し、細胞競合を制御する分子メカニズムの全貌を解明し、細胞競合の生理的かつ病理的意義を 明らかにすることを目指します。そして、この新規研究分野を新次元の研究領域へと発展・昇華させていきます。

公募研究では、斬新な発想からの細胞競合研究や若手研究者による独創的・挑戦的な課題を取り込みたいと願っています(どしどし応募下さい!)。領域班研究者 間の「競合」ではなく「協調」的な関係(共同研究の推進、領域内国内留学のサポート、酒を飲みながら研究について熱く語り合うなど)を推進します。また、 細胞競合研究の次世代を担う若手研究者の育成に力を注ぎます。例えば、年に一度開催される細胞競合コロキウムは、学部学生からポスドクまで若手の細胞競合 研究者が切磋琢磨し、細胞競合について多くを学ぶ絶好の機会となっていますが、平成26年度から新学術領域若手会議との共催になります。細胞競合に興味の ある方は是非御参加下さい! この領域から、画期的な発見が数多く生まれ、多くの優秀な人材が輩出されることを心から願うとともに、全力でサポートしていきたいと思います。一緒に細胞競合研究をバリバリ進めていきましょう!